「断熱」の追求は、住まいにとって欠かせない課題です。
「住まう人の快適さ」や「結露を防いで住まいの耐久性を高める」ためであるのはもちろんですが、断熱によって家の中の暖気が外に逃げたり、外から熱気が侵入するのを防ぎ、エネルギーが余分に消費されないよう工夫する行為は、現代を生きる私たちにとって非常に重要なことだからです。
実際、断熱の実行によって削減できる消費エネルギーは…
冬季に、ストーブやエアコンで必要な時に必要な部分だけを暖める暖房の場合には20~55% 程度、家全体を24時間連続で暖める暖房の場合は、40~70% 程度も削減できます。
また、夏季には、室内に入る日光熱を遮断することで、15~45% 程度もの冷房エネルギーを削減できると言われています。
さて、断熱にはさまざまな方法がありますが、一番効果が上がるのは「窓」を断熱することです。
というのも、家の中で最も熱が逃げたり侵入したりする率が高いのが窓だからです。
一般的に、
冬、暖めた室内の熱が外へ逃げる割合は、
*窓・・・48%
*外壁・・・19%
*換気・・・17%
*床・・・10%
*屋根・・・6%
夏、冷房の効いた室内に外の熱が入ってくる割合は、
*窓・・・71%
*外壁・・・13%
*屋根・・・9%
*換気・・・5%
*床・・・2%
となっています。
1. 窓に断熱ブラインドをつける
2. 窓をペアガラスにする(取り込む太陽の日射量は減らないので有効)
※ほかにも「カーテンを二重にする」「専用のテープで隙間を塞ぐ」など、
お金のかからない方法もいろいろあります。
トレカーサ工事がおススメしたいのは、自然素材によって、周壁(壁、天井、床)を断熱することです。
→参考 心地よい温度のヒミツ(周壁の詳しい説明)
実は世の中には断熱効果のあるものがたくさんあります。
例えばふわふわのセーターを着ると暖かいですよね?
それはセーターにたくさんの空気が含まれているからです。
たくさんの空気層があると外気から断熱する効果があるのです。
そして、私たち日本人が伝統的に活用してきた木や和紙などの自然素材には、たくさんの空気層があり、断熱効果が期待できます。
1. 周壁を古紙で断熱する
2. 床を木材のフローリングにする
3. 北側の窓もしくは壁の外に植林し、防寒する
4. 南側の窓もしくは壁の外に植林し、日差しの熱を遮断する
周壁温度の調節はもちろんのこと、冬は太陽の日差しを利用して部屋を暖めたり、
夏は風通しをよくして涼しくしたり、自然のエネルギーを上手に活用することで、
私たちの暮しはもっと快適かつ省エネ性を高められます。
こうした工夫は家一軒にとどまることではありません。
家一軒よりビル一棟、地域全体で取り組めばその相乗効果は計り知れません。
さらに言うなら、みんなで地球にやさしい環境づくりをする。
それが自分にとっても快適な環境づくりに繋がるのではないでしょうか。
→参考 暮らしのらくがき帳「断熱について」