金輪継ぎ

大工長谷川です。
只今、手刻み真っ最中です!
今は材料を長手方向につなげる加工をしています。
その加工を継手と言います。
その継手にも種類があります。
写真は金輪継ぎといいます。
この継手はとても頑強です。
二本の材料をつなげると、まるで一本の材料であるかのように組み上がります。
個人的には一番好きな継手です。
その大きな理由としては、材料が動くと継手が締まってくるのです。
木は変形するものだし、家は揺れるものです。どんな継手も金物も緩むのが普通です。
でも金輪継ぎは揺らすと締まるんですよ!
これを考えた昔の大工さんは凄いですよ本当に。
上の写真の材料の真ん中に穴があります。
この穴に斜めに勾配をつけた長いクサビを打ち込みます。
クサビと穴は上が大きく下が小さいので下に落ちる事はまずありません。
二階床組みと小屋組は全てこの金輪継ぎで行きます。

間はかかりますがその分家は強くなります。
地震の多い日本だからこそ、築かれた木組みの文化を大切にしていきます。