こんにちは。ししまるです。
東京都千代田区にある「グランドプリンスホテル赤坂」が来年3月で、閉館されるそうです。
この建物は、丹下健三氏(前回書いたブログの、カテドラル大聖堂を設計した方)の設計。※特に、丹下さんに思い入れがあるわけではございません
学生時代にスケッチしに行ったり、親戚の叔母が東京へ遊びに来たときに「赤プリ」に泊まったので、会いに行ったり。
国道246を走っていると、クリスタル感のある繊細な建物が見えてきます。
1983年に建てられた新館(写真の建物)は取り壊し、旧館は「歴史的建造物」なので保存されるという。
今回の件で、何が悲しいかというと、築28年足らずの新館が解体されることです。
木造の住宅ですら、今後100年とか200年とか、長期間建物を維持・管理出来るようにしていきましょう!という流れになってきたというのに、あんなにも立派な建築物が、「老朽化」だとか「競争力」だとか「経済性」だとかいう理由で、廃棄処分されてしまうんです
日本人の新しいもの好き+飽きっぽい性格の代償か、時代の急激な変化が原因か、真相はわかりませんが、
ヨーロッパの深い文化へのこだわりに比べると、日本では都市においてのランドスケープデザインの考え方が根付くことは、永遠にないのかと思わざるを得ません。
(古都や地方の古いまちなみに関しては、世界的にも誇れるものがあると思うのですが。)
古いものを大切にする、ということは、今ある新しいものを、今後もずっと大切にしていく、ということだと思うのです。それが文化になり歴史になっていくのだと思います。
経済発展第一主義の時代は、もう終わりました。
是非とも、世界に誇るゼネコンの技術を駆使して、素敵なリノベーションをされることを期待します。