体感温度を快適にコントロールする秘訣は
「周壁の表面温度」の調整にあります。
そのポイントは「断熱」。
気温は同じなのに、感じ方が違うのはなぜ? |
エアコンで自分の周囲の空間だけ温めても、壁が冷えていれば肌寒く感じてしまうことをご存知ですか?
その理由は「体感温度」。
私たち人間は、暖かいや涼しいなどの温度を脳で感じます。
このとき脳が感じる温度が「体感温度」。
そして体感温度に最も影響を与えるのが、
「周壁の表面温度」です。
※周壁とは、壁や天井、床などのこと
体感温度=(室温+周壁の表面温度)÷2
となります。
でもこれ、振り返ってみると夏や冬にはよく体感されていますよね。
たとえば同じ気温35度の日陰でも、アスファルトの照り返しが強い道路脇の家の軒下と、公園の芝生に囲まれた木陰では、まるで不快感が違います。
一方冬の室内。
同じ20度設定で暖房していても、コンクリートの壁のそばは冷えるし、木の壁のそばは空気が柔らかく感じますよね。
つまり、同じ気温でも、周壁の表面温度が高ければ暑く、低ければ寒く感じるのです。
体感温度を調節して、効率的に快適に! |
体感温度を快適にコントロールする秘訣は
「周壁の表面温度」の調整にあります。
そのポイントは「断熱」。
< 冬、暖かくする「断熱」 > |
冬の室内を暖かくするポイントは、十分な断熱によって「表面温度を下げないこと」です。
周壁の表面温度が高ければ、室温が同じ20℃でも、暖かく感じます。
◎表面温度を下げなければ、室温は20℃でも暖かい
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1. 窓や壁、床など周壁の断熱性能を高め、表面温度を下げない。
2. 気密性能を高め温度が均等になるようにする。
< 夏、涼しくする「断熱」 > |
夏の室内を涼しくするポイントは、断熱と日射熱の遮断によって「表面温度を上げないこと」です。
周壁の表面温度が低ければ、室温が同じ28℃でも涼しく感じます。
◎表面温度を上げなければ、室温は28℃でも涼しい
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1. 屋根、天井には断熱性能の高い素材を用い、表面温度を上げない
2. 窓からの日射を遮蔽し、床や窓面の表面温度を上げない
3. 風の通り道を確保し、熱を逃がす
体感温度を快適に保つには「断熱」が重要なのですね。
是非次のコラム「断熱生活のススメ」もお読みください。