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感動的!衝撃的!実践あるのみ!

こんにちは。今読んでる本が、なぜかチェスの話(チェスはやったことすらない!)なんですけど、チェスの盤上は宇宙のように広大だ!と感動的に言われても、いまいちピンと来ないでいるジャン・リュック・ごじゃーるです。
ここのところ、月1回のペースでとある建築スクールに行っているのですが、先日参加した時の話が、実に衝撃的で感動的で素晴らしかったので、ちょっとお話します
でも、興味ない方にとっては、どうでも良い話ですので、あしからず!
わたくしは、この仕事(国産の杉・桧などを使用して家を造る)をするようになってから、山や森のあり方などを考える機会が多くなり、日本の森林や山村の実情を知り、先行きを危惧しておりました。
といっても、具体的に何をするでもなく、「カキ漁師が山に木を植えてる」ということを誰かにさり気なく伝えることぐらいしかしていませんでした・・・
あるコンサルタントの方が、岡山県の山深い山村で、村役場と村人と一丸となって「森林・林業を通じた村おこし」をされています。
それが実によく考えられたシステムで、企画立案から実行までを、ひとつの信念を貫き通して行われているのです。
日本の林業は衰退の一途を辿り、将来はお先真っ暗
後継者もおらず、山は荒れ果て、生活も苦しくなり、高齢化が進み・・・
そんな時、村全体を一事業体としてあらゆる仕掛け(事業)を起こし、村(山)を生き返らせていく取り組みが始まります。
荒れた山から間伐材を伐木し、それを直接商品化しています。
そもそも、「木」の価値が昔に比べ大幅に下落している現在、間伐材を売るだけでは決して採算は合わない。
成木をどんどん切って売ってしまっては、将来の山に価値ある「木」が残らない。
そこで間伐材のみの伐採にこだわり、材木を自ら加工し、商品価値を高めることで、利益を生み出す。
自ら加工することで、雇用も生まれる。
村が直接利益を得られることで、山の管理も継続出来る。
まさに経済的循環型システムが成り立っています。
あらゆる無駄を省き利益を生み出す為に、皆が高い問題意識の中で動いています。
端材を利用して割り箸生産工場まで計画されているそうです。
そもそも割り箸は、「エコ」の観点から今では“マイ箸”や“プラスチック箸”に移行されていますが、プラスチック箸が本当にエコかというとそうとは言えず、大手外食チェーン店も頭を抱えている状況のようですヨ[emoji:e-284]
伐採した間伐材を木工関係に回すか、割り箸に回すかをその時の状況に合わせて割り振ることで、更に材料や中間マージンの無駄をなくせるそうです。それが、一事業体として色々な事業をしている一番の強みですね。
人口1600人の村には、数年で50名を超えるIターン移住者が来たそうです。
それも誰でもウェルカムではなく役場で面接をするそうです。この村に来てどれだけの利益を生み出すことが出来るかを問う、正に就職面接状態!
それだけに、この村は確実に利益を生み出すことが出来るのだと実感しました。
山が好き。
森が好き。
それだけでは、生活は成り立ちませんよね。
この村には、日本が抱える山村の問題への具体的な「ひとつの解決策」が行われていました。
「森を守る ではなく、森を守ってきた人々の想いを守っていく」
村長は、そう仰っていました。
百年の森林構想